株式会社アルミネ

株式会社アルミネ 業種別企業まとめ

株式会社アルミネとはどんな会社?

株式会社アルミネの本社は大阪市西区阿波座にあります。資本金は4億9千万円、従業員総数は200名(平成27年3月時点)となっています。社名の通りアルミの素材メーカーで、アルミ線・アルミ棒・アルミ板を製造しています。取り扱うアルミ製品はワイヤーロッドやコイル取りワイヤー、キャリア取りワイヤーなど多岐に渡ります。

株式会社アルミネの歴史は大正10年1月に大阪市西区本田通りに誕生した竹内製造所にまで遡ります。
当時は松下電器産業などの弱電メーカーに製品を納入していました。戦後の昭和35年に、大阪市東成区深江に深江金属工業株式会社として新たなスタートを切ります。昭和36年には東大阪市高井田に移転しアルミ線などの生産を開始しました。以後、高度経済成長期には会社は順調な発展を遂げます。関西地区のみでなく関東地区にも営業を拡大し昭和45年には東京営業所を開設しています。

また、工場の増設も進みました。平成に入ってからは、より高品質なサービスの提供を目指し、会社が所有する工場ではISO14001などの認証取得を行っています。
平成2年には社名を株式会社アルミネに変更し、平成3年には現在の場所に本社を移転させています。海外進出も行っており、平成24年からはベトナムのホアビン省ルオンソン工業団地でも工場の操業を開始しています。

株式会社アルミネの各工場について

現在、株式会社アルミネでは国内では3つ、海外では1つの工場が稼働しています。

大阪工場は生産能力は月2,000トンとなります。こちらでは線アルミを製造しています。製品サイズは直径25ミリメートルから0.1ミリメートル、線コイル単重最大300キログラム、線キャリア単重最大500キログラムが製造可能となっています。

三隅工場は生産能力は月4,000トンで、線アルミと棒アルミを製造しています。製造可能な製品サイズは直径35mmから0.1ミリメートル、線コイルは単重最大2,000キログラム、アルミ棒は長さ最大4,000ミリメートルとなっており、大阪工場よりも大型の製品を製造することが可能です。

川上工場は生産能力は月3,000トンで、板アルミと条コイルの製造を手がけています。製造可能な製品サイズは板は厚さ4.0ミリメートルから0.1ミリメートル、幅は最大1.040ミリメートルとなっており、長さは最大4,000ミリメートル、条コイルは単重最大5,000キログラムとなっています。

ベトナム工場は月の生産量は4,000トンとなっており、ワイヤーロッドや合金ロッドなど幅広くアルミ製品の生産を手がけています。

株式会社アルミネの製品

株式会社アルミネの取扱製品は、高品質のアルミ棒・線、アルミ板などが主となっております。製造しているアルミ合金のほとんどが特注品です。それは、アルミ合金が使用される製品によって、耐食性・耐久性・表面処理性・成型加工性・高強度性…などなど、求められる特性が多岐にわたっており、既製品のみで対応することが難しいためです。
求められる製品を可能な限り完璧な形で提供するべく、社内には専門のプロジェクトチームが組織されており、新素材の開発に一丸となって取り組んでいます。

これまでのアルミ製品の生産は、押出材による生産が主流でした。工程はいくつかに分断されており、その各工程の中で加熱・冷却を繰り返し行うという、ロスとなる部分の多い生産ラインが長年用いられていました。

一貫生産システム

株式会社アルミネによって開発された「一貫生産システム」は、棒・線材はアルミのインゴット溶解から荒引き線まで、板材はアルミのインゴット溶解からホットコイル生産まで、一貫した生産ラインを可能にすることに成功しました。これは、固体から液体へ、そして製品(固体)へ、という作業を、生産ライン上での完全制御の中で行えるようになったことを意味します。
海外から見てもこの開発は実に独創的で驚異的なことであり、多くの注目を浴びることとなりました。さらに、この「一貫生産システム」にすることによって、これまでの押出材による生産方式と比べ、組織的に安定した高品質のアルミ合金部材が製造できることとなったのです。

連続鋳造圧延法

また、自社開発の中には「連続鋳造圧延法」があります。
この技法により、金属組織の結晶粒超微細化に成功しました。金属組織内部にも偏析がないため、他社のどの製造方法よりも均一な材料で安定しています。応力割れ・応力歪もなく、切削性・鍛造性においても抜群の品質を誇ります。

新製品

新製品には、従来は棒だけであったアルミハイシリコン材料をコイル化することに成功した「Hi-Si AL合金線」や、従来の純アルミ系より伸びがよく、加工性に優れている「FK35 AL-Fe系合金」があります。これらの新製品の開発にみられるように、株式会社アルミネの技術は、常に成長を続け、世界に向けても動き始めています。

このように、株式会社アルミネは、日々変化し続けるニーズに応えるべく、従来のアルミニウム製品の枠にとらわれることなく、新素材の開発への挑戦を常に継続しています。

気になる製造工程

アルミ線材の製造においては荒引線製造工程と伸線工程のラインが稼働しています。三隅工場では昭和50年の段階ではすでに作業工程がオンライン化されていました。

荒引線製造工程

荒引線製造工程ではまずアルミのインゴットを溶解炉に投入します。化学分析した上で連続鋳造圧延ラインに乗せ荒引線を製造します。なお三隅第四工場の連続鋳造圧延機は世界最大級の規模となっています。
伸線工程では荒引線を連続伸線機にかけ、巻取線・コイラーに製造します。製品は重量測定、寸法測定、伝導率試験などの測定・試験を経た後に出荷されます。

ホットコイルの製造から手がける

アルミ板の生産にあたっては、アルミ線材の製造同様にまずアルミのインゴットを溶解炉に投入し化学分析を行います。その後、連続鋳造機にかけてホットコイルにします。
ホットコイルの製造段階から手がけているのが株式会社アルミネのアルミの製造の特徴です。
製造しながら同時に試験を行っていくので、高速で高品質な製品を出荷することが可能となっています。ホットコイルは、冷間6段圧延機にかけます。この圧延機は同社の技術スタッフが独自に改良したもので、高い生産性と安定性を誇ります。圧延したアルミは洗浄し、スリッターやダイセットシャーなどで切断されます。熱処理炉で加工された後、重量測定、寸法測定などの測定や試験を受け、市場に出荷されます。

アルミ棒の生産も

株式会社アルミネはアルミ棒生産も手がけています。
直径35ミリメートル径以下のアルミ棒材ならばすべてのアルミ合金を製造できます。これはアルミ線材の生産ノウハウを活かしたもので、株式会社アルミネのアルミ製造の集大成とも言うべきものです。
アルミの荒引線を連続伸線機にかけた後、巻取りコイラーにし、抽伸して棒状にします。この際過流探傷装置を用いて品質をチェックします。出来上がったアルミ棒はアルミ線やアルミ板同様に重量測定や寸法測定などの測定・試験を受けた後に出荷されます。

株式会社アルミネの品質管理

株式会社アルミネでは高い製造技術でアルミ製品を製品する一方で、品質管理にも力を注いでいます。

製品はインラインと検査室とスタッフによってチェックしているので、世界レベルの品質を維持できています。検査室には蛍光Ⅹ線分析装置(EDX)、電子線マイクロアナライザ(EPMA)、デジタルマイクロスコープを始めとした最新の検査機器が整っています。

現在同社のすべての工場ではISO14001の認証を受けています。

株式会社アルミネのホームページはこちら

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